cineLog

映画、ときどきその他の鑑賞ログ

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ポーラX

再見 今回の特集上映では『ポンヌフの恋人』は上映されなかったけれど、カラックス自身が自分の分身と常々話していた「アレックス」の3部作が完成してから8年間の空白。ポンヌフで莫大な制作費がかかったのはよく知られることだけど、この間にビノシュとの…

汚れた血

公開時以来の再見 組織への借金返済のため開発間もない特効薬ワクチンを盗み出そうとする窃盗グループに亡くなった父親の代わりに誘われたアレックス。人生を変えるためにも金が必要と考えたアレックスはガールフレンドに別れを告げ仲間に合流するが、リーダ…

夢のアンデス

『光のノスタルジア』『真珠のボタン』に続いて劇場公開されたグスマンの遥けき故郷・チリを描くドキュメンタリー。 チリを南北に連なるアンデスの山脈はまさに背骨にあたる。グスマンにとっては二度と暮らすことのない祖国の象徴だ。南米大陸が作られた頃プ…

リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス

数年前ビルボードライブへ出かけた時、会場アンケートで「呼んでほしいアーティスト」の項目があって迷わずリンダの名前を書き込んだのだけれど、その後帰宅して調べたら彼女がパーキンソン病を患っていてその時はすでに歌手の活動を引退していたことを知っ…

カモン カモン

各地の子どもたち若い世代の言葉を記録しラジオで届けることを生業にしているジョニーは、姉のヴィヴからメンタルを病んだ元夫に付き添うため家を空けるあいだ息子ジェシーの面倒を見てほしいと頼まれて引き受ける。 取材対象である子どもたちの言い分を丁寧…

デュエル

とあるホテルの常客だった男を巡って魅惑的な女性が夜のフロントを訪ねてくる。大金を握らされて生前の男のことを調べるよう託されたフロントの娘はどうやらその男と自分の兄が関わっているらしいことを知るが、そこにさらにもうひとりミステリアスな女性が…

ノロワ

女首領率いる海賊に弟を殺され復讐を誓った女が孤島のアジトに潜り込み、ひとりずつ一味の命を奪っていく。一見若い男女の牧歌的コミューンっぽいアジトで、時空を超えた西部劇にやら舞台劇にもみえる登場人物たち。派手な衣装に身を包んだ首領のインパクト…

真珠のボタン

チリ南部のパタゴニア地方にはかつて水辺に暮らす先住民の部族が多くいたが南米のほかの土地同様、入植してきた旧大陸の人間によってほとんどが虐殺された。それは19世紀初頭、貝殻のボタンと引き換えに調査船にのせられたひとりの先住民の青年ジェイミー・ボ…

光のノスタルジア

『チリの闘い』3部作のグスマンによる故国を映し出した二篇。 チリの高地にあるアカタマ砂漠には世界の宇宙研究者が集う天体観測所があり、遠い彼方から届く光と宇宙の解明が行われている。何億光年もの彼方から放たれる光を追い生命の起源を日夜様々な機器…

ベルファスト

ケネス・ブラナーの半生を描いた自伝的な物語。彼が北アイルランドの出身だったとは恥ずかしながら知らなかった。 それまで町内会というかいわば横町のみんな顔見知りで和気あいあいと長年暮らしてきた街に、自分たちだけではどうしようもない紛争と暴力の波…

スパークス・ブラザーズ

遥かグラムロックの時代から活動してきたスパークス。自分はアルバムは「キモノ・マイハウス」ぐらいしか聞いたことがなかったし、なにより彼らをこの映画観るまでイギリスのバンドだとばっかり思い込んでいたという具合だったのでほとんど真っ白な状態で観た…

ボーイ・ミーツ・ガール

たぶん観た気になっていてきちんと観たことはなかったかもしれない。カラックスって出てきたときは新時代のヌーヴェルバーグ、というか新世代的に取り上げられていたと思うけど、撮り方とか雰囲気はいかにもフランス映画らしいのに、劇中での気の利いた英語…

アネット

舞台上の毒舌と傲慢とも見える演出で人気を博すスタンダップコメディアンと毎夜悲劇で終わるヒロインを演じて絶大な支持を受けるオペラ歌手。何がきっかけだったかは明かされないけれど(たぶんこれまでの作品同様愛っていつのまにか突然始まるものなのだろ…

踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間

公開時には映画館へ観に行くことはなかったけれど、90年代を代表する日本映画には違いないだろうと思うので観てきた。80年代特集で『私をスキーにつれてって』と同じような動機。テレビシリーズも見てなかったので本当に初見。 うーん…良くも悪くもテレビド…

もののけ姫

初公開時以来の再見はアーカイブでのフィルム上映。画の状態も音もとてもよかったけれど、加えてむかし観たときよりずっとよかったなと思えた気がする。 人が生きていくために居場所を求めて場を切り拓いてそこに住まうとき、連鎖のように追われるものが必ず…

湖のランスロ

ブレッソンによるアーサー王と円卓の騎士の物語ということで長年観たかったのだけど、念願叶って鑑賞。いきなり初っぱなの森の中の合戦場面で甲冑の首がチョーンとか血がピューっとか(とはいえそんなに生々しくないので学芸会風にも見えないことはなく…)違…

ナイトメア・アリー

もともと縁日の見世物小屋のような世界を垣間見させるようなデル・トロの作品だと思うけれど、今回はまさに物語の舞台も見世物小屋から始まる。いかさままがいの出し物を見せて小銭を稼ぐ芸人の世界から金持ち相手の社交ラウンジでの奇術ショーで大金を稼ぐ世…