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映画、ときどきその他の鑑賞ログ

リトル・ミス・サンシャイン

  勝ち組/負け組という言葉が聞かれるようになったのはいつのことからか忘れてしまったけれど、たぶん日本でホリエモンがブレイクするちょっと前くらいにアメリカのそういう構造みたいな特番をみて、なんか世知辛い世の中なのねと思ったことがあったっけ。

 さて劇中で登場するのはフツーというか、人並みよりもちと不幸なフーヴァーさん一家。勝ち組狙いの攻めの発言を繰り返すパパは自己啓発セミナーを開いていてその教材販売で一攫千金を狙い、`家族の存在がいちいちうっとうしい年頃の長男ドウェインはパイロットになることを夢見て「沈黙の誓い」を立て、国内1優秀なプルースト研究家のママの兄さんフランクは恋人だったカレをライバルに寝取られた上に権威の称号までその男に奪われて自殺を図ったばかり。また素行不良で老人ホームをおん出されたパパの父親はいまだ現役へヴィーなドラッグユーザー&精力絶倫のパワフルじじい。と微妙にギクシャクした家族の中に咲いているのが、おなかぽっこりチャビーなめがねちゃんのオリーヴ。ちびっこミスコンの地区大会で優勝者が辞退したために繰り上げ優勝となりロスでの本選出場が叶ったという不幸な家族の中で唯一チャンスをつかんだ彼女の応援のために一家そろっておんぼろバスに乗り一路ロスを目指すというロードムービー

 道中はこれでもかーというくらい笑っちゃうようなトラブル&不幸が次から次へふりかかり上塗りされていくのだけれど、何かが起こるごとにバラバラだった家族の中にひとつずつちっちゃな光が灯っていくように語られる小さなエピソードがあったかい。

 ようやっとの思いで会場にたどり着き、「あの」じいさまが振付けたというダンスをいかにもこちらはスーパーなフリークスだらけのミスコンの舞台でSuperfreakのメロディーにのっけて堂々披露するオリーヴちゃんのめちゃめちゃかわいらしいこと! じいさまとふたりでガルル…と練習してたときからただならぬものは感じましたがこう来るとは。まさに抱腹絶倒&涙しました。他人は他人で自分は自分。勝ち組になるのに越したことはないけれど、そうでなくたって気がつけばすぐそこに幸せはあるんじゃん。と久しぶりに前向きに、あったか・さわやか・シアワセの3点セット気分で劇場を後にした一作でした。満足。