cineLog

映画、ときどきその他の鑑賞ログ

 伝承民話を彷彿とさせるおとなのメルヘン。

 大海原を漂う古びた漁船で10年もの年月を過ごしてきた老人と少女。少女が16になったら二人は結婚するつもり。一晩ごとにカレンダーの日付をばってんし、湊に出かけるたびに婚礼用品をひとつずつ買いそろえては心待ちにしている老人がなんとも。

 少女のマリッジブルー? じいさんの粘り勝ち? 少女は青年に会うまで爺さんの嫁になることを何の疑いもなく受け入れてきたのかしら、それまで気まずくなることなんて一度もなかったのだろうかとか、じーさん楽器ひいても全然あってないなーとかちいさなこともブチブチと思ったのだけれど、今回のテーマはファンタシーなのだろうからそんな些末なことはどうでもよいんだろう、と落ち着きました。

 婚礼後ひとり船に取り残されて眠る少女が目に見えない老人と交わるかのような場面には民話や神話のようなものをなんとなく連想してみたり。でもこの場面の青年のリアクションカットは不要な気がしたな。観客の視点、もしくは延々少女の様子を写しだしているのもなんだから箸休め?かもしれないけども。

 映像は非常に美しいかったんですが、お話しの完成度は同時に上映していた『サマリア』のほうが高いような。でもメルヘンだからこれでいいのでしょうかね。

三軒茶屋中央