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映画、ときどきその他の鑑賞ログ

フランス映画祭2007

  大阪では明日まで開催のようですが、東京・横浜方面は15日より昨日まで開催されていたフランス映画祭2007で5本作品をみました。横浜で開催時あわせてこんなに観たのは初めてかもしれません。どうしたのだ、わたし? 去年は1本しか観ていないんでなんですが、なんだかんだ言っても六本木への移動の便が意外とよいことに気がついてしまったのはあるかもしれない。というのはおいといて映画は順番でいうと『モリエール』『逃げろ!いつか戻れ』『ルネッサンス』『心配しないで』『暗黒街の男たち』を観ました。

簡単レビューは以下の通り。

●「モリエール」→『モリエール 恋こそ喜劇』

 フランスを代表する劇作家モリエールの「タルチュフ」創作秘話、というかコスプレ・コメディというか。上映後の監督のお話によれば完ぺき伝記映画ではないのでしょうけれど借金取りから逃れるためさる貴族の屋敷に招かれ旦那の恋の協力をすることになったモリエールの忍ぶ恋の物語。『タルチュフ』というとムルナウサイレント映画での生臭坊主イメージがばっちりあるんですが、その辺思い出してプププと笑ったり。

 お話自体はしっかりしているしモリエールに扮するロマンくんと旦那役ファブリス・ルキーニの掛け合いも楽しいし、きっとエスプリの効いたセリフも楽しめるはず…なんでしょうけれど、日本語字幕の出来が、、。急に上映が決まったからそのまんま外人さんが訳して焼き込んで送ってきたんでしょうか。普通の字幕がついたらもっと味わいも深かったろうにひたすら残念です。上映後に登場したリュディヴィーヌ・サニエは劇中のヤな姉ちゃんとはうってかわってとってもキュートでしたねー。

(追記)

これは'10春にル・シネマでの公開が決まっているので、普通の字幕で観られるならまた観てもいいな

●「逃げろ!いつか戻れ」→『サイン・オブ・デス』

 フランス本国でも人気のミステリー作家フレッド・ヴァルガスの同名小説の映画化とのこと。考古学やら中世史が専門の作家ということでなにやらおもしろそうだなと興味がそそられます。パリのアパート、いやアパルトマンというべきでしょうか、家々の戸口にある日忽然と現れたなぞのペンキ塗り文字。その文字の書かれていない部屋の主が次々と変死を遂げその原因として根絶されたはずのペスト菌による疑いが浮上した時パリの街は恐怖に陥る。という感じのお話しなのですけれど、そのわけの分からないペンキ文字が登場するつかみはオッケーだったのですけれどだんだん話がかなり小さくまとまりすぎた印象が。別にペストでなくたってよかったんじゃないの、みたいな。あと主人公の刑事のうにゃむにゃな恋愛場面はいらないんじゃないでしょうか。君がいないと俺の勘が働かないんだーみたいなセリフで結構失笑が漏れたり。上映後に監督のレジス・ヴァルニエが結構ノリノリでしゃべりまくっていたので、もしかしてこれもなんか大事なセリフがちゃんと訳されてないのでは、とか前日の『モリエール』に引き続き字幕に不信を抱いたり。すんません。

(追記)その後DVDスルーで発売されてました

●『ルネッサンス

 これは夏頃に劇場公開が決まってますけれど、予告を観て気になっていたので早めに行ってしまいました。今回の上映版は英語吹き替えで主人公の刑事カラスをダニエル・クレイグがあててるのもウリ。公開の時はどうなんでしょう、やっぱ英語版なのでしょうか? 近未来のパリでとあるバイオテクノロジー研究に携わるイレーナという女性研究員が何物かによって誘拐され捜査に乗り出すカラスたちであったが、やがて彼女が不老不死に関する重要なデータを手に入れていたことが明らかになる。

 お話しの設定でエンキ・ビラルの『ゴッド・ディーバ』を思い出したりもしたんですが、アニメとバイオテクノロジーネタって直結しやすいのでしょうか。モノクロの背景やら雰囲気はとてもかっこよいです。でもたぶん人物の画のタッチなども好きずきあるでしょうし、万人向けではないかもしれないです。

●『心配しないで』→ 『マイファミリー 遠い絆』

 今回購入した中で一番期待していたのはセザール賞にもノミネートされていた本作。ヴァカンスから帰宅したところ双子の兄の家出を知らされるリリ。その原因は父親との口論だという。何でもうち明けていた一番近しい存在だったはずの自分にさえしばらく何の連絡もないことにやがて絶望のあまり拒食症になり病院に監禁まがいの入院もさせられる彼女だったがある日突然、無事を知らせる兄からの葉書が届く。

 お話しのオチと展開は割と早いうちに気がつかないでもないのだけれど、リリを取り巻く家族であったり友人たちなど、劇中に漂う空気が好みでした。公開されてもよさそうな感じ。

(追記)その後DVDスルーで発売されてました

●「暗黒街の男たち」→『裏切りの闇で眠れ

 パリのヤクザの攻防というか文字通り裏社会の人々のドンパチばなし。チラシには「ノワール」とあったんですけどもノワールというよりは単なるバイオレンス・アクションじゃねーの、と思ったり。お下品&痛いだけが山のオチのない映画はちと勘弁してほしかったかも。マジメル呼ぶためだけに選んだ映画と思わないでもないんですが、なんか本人いいのかよ?って気がしないでもないっすね。

(追記)

 世の中の評判はよかったらしくその後公開になってます。


 というわけで自腹数打ってみたもののどれだけ実りがあったかはちと?も残りますが半々という感じだったかな(…エラそう)。それでも個人的には久々連日プライベート・フランス映画三昧できたのがちと新鮮で楽しかったです。映画祭自体はお客の入りもそこそこだったし盛り上がっていたようにもみえたのですが、どこかビミョウなような気もします。来年は…じゃなくて「も」楽しい映画たくさん集まるとよいですね。