アフリカのダイヤモンドを巡ってはもちろん普通の産業としてまともな商売している会社だってあるだろうし、結局買う人間が闇でも何でもいるからと言われればそれまでだけど、かの地がヨーロッパの植民地であった頃から独立を果たしてまでも、独立した国の政情が不安定なところをしたたかに利用しようと狙う旧統治国やら国内の政治活動団体やゲリラ組織などいろんな利害関係が渦巻いてほとんど泥沼化している印象が。
別にダイヤに限った話ではないのかも知れないけれど、ここのところ公開されているアフリカ題材の映画に描かれるのはさまざまな黒い下心であったり、何かただならぬ雰囲気。NGOやら団体の難民援助を報じたドキュメンタリー番組だと援助物資を強奪する盗賊の一団による被害の模様が映し出されたり、アフリカってばいまだ何の秩序もない無法地帯なのかという印象も一視聴者としては正直持たないわけじゃなくて。もちろんそういうことが映画なんかのエンタメ・フィクションから、困難な土地での救助活動と言ったものを描くにはネタになりやすいだけで一事が万事実際そうなんだろうと安直に思いたくはないけれど、そういうのばっかり取り上げられたり公開されるのはどうなのかなと思ったり。アフリカの人たちだって普通にごはん食べて日々暮らしている人たちだっているだろうに、そんなごく普通の日常なんてものを映画にしてくれる人はいないのかな。
別にその国の不安定な情勢を背景に登場人物たちの気持ちが揺れ動く作品が悪いとは言わないしこの作品だってJ・フンスー扮するお父さんの長男への愛情はぐっとくるものがあったけれど、あんな人さらいのように手下になる子どもら拉致してきてはむごたらしい調教しておいて、そのくせ最初は誰でもつらいんだみたいなことを言っちゃう反政府団体のボスにはなんだか。たしかにあんな状況だったらあの子はボスに父親代わりの存在みたいなものをみちゃったのかもしれないけれど。
と、殺戮場面は結構きつくて、そういうのみると無意識のうちに泣く自分は前半落涙度も高かったんですが、そんな非戦闘員の市民が巻き込まれて戦闘なり暴徒暴動が繰り広げられる虐殺場面を、ギャングスタ映画並みに派手派手しいアクションでもって描くのはいくらエンタメでもあんまり趣味がよくないんじゃないかと思ったり。それいったら今までの戦争映画やら征服ものだってもっと酷いのはあったかもしれないけれども。
レオくん始め役者さんは皆それなりに上手だったとは思うけど、なんかつらい映画でした。
原題:Blood Diamond 監督:エドワード・ズウィック 2006年製作
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスー
@渋谷TOEI 04.07鑑賞