第63回国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)東京会議2007の開催を記念した特別上映会で衣笠貞之助監督のサイレント映画『狂った一頁』をピアニスト高橋悠治さんの演奏つきで見ました。
幼い我が子を洪水に流されたことで精神に異常を来し病院に収容されている妻を見守るべく同病院の使用人として働いている男。やがてそこにまもなく結婚を控えた長女が見舞いにやってきて父親と再会する。
…というような内容かと思うのですが、何せインタータイトルがないので詳しいストーリーが不明。どうやら男は元船乗りでかつて妻に辛くあたりそのせいで彼女の気が触れたというお話しもあるらしいのですけれど、でもとりあえずストーリーはほとんど無用。精神病院の独房で独り踊り続ける踊り子や、男、そして長女や患者たちが思い描く悪夢のスパイラルを描いたようなそのアバンギャルドな映像が圧巻かつ非常に魅力的。これぞ大正モダニズム?というか1926年は大正15年こと昭和元年。あまりに偶然といえば偶然かも知れないけれど、新しい混沌の時代に相応しい新表現だったのじゃないかと思います。自分の中でなんとも言葉が出てこないのだけれど、ひと言「すげー」と思いました。
高橋さんのピアノも映像に負けないぐらいアバンギャルドでした。
英題:A page of Madness 監督:衣笠貞之助 1926年製作
出演:井上正夫、中川芳江、飯島綾子 ほか
@第63回国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF)東京会議2007特別上映
有楽町朝日ホールにて 04.08鑑賞