主人公は悲しい過去を持つイギリス人女性マギー。女手一つで4人の子供たちを育てていたけれど、子供たちを残してパブに出かけた間にボヤ騒ぎが起きて、母親としての資質を問われ子供たちを施設に取り上げられてしまう。心に傷を負った彼女に移民の男が好意を抱き、やがて二人は愛し合うようになり子供を授かるのだけれど、役所は彼女が子供を育てることを認めず、産まれた子供を次々に取り上げてしまう。最初のうちは手を取り合って立ち向かおうとした二人も繰りかえされる徒労にうち砕かれそうになるのだけれど…。
実話なのだそうですが、たまたま犯したケアレスミスに法規則が延々付いて回り、彼女が母親となることをとことん認めないという、あまりにも辛すぎる非情な話です。ゆりかごから墓場まで面倒を見てくれるらしいイギリスの社会制度だけど、そんな中にもこんな形の歪みもあるんですね。母性は法を持って割り切れるものではないだろうに。本国で公開された当時は社会的な問題として大きく取り上げられ話題になったそう。
原題:Ladybird, Ladybird 監督:ケン・ローチ 1994年製作
出演:クリシー・ロック、ウラジミール・ベガ ('96)
下高井戸シネマ