工場で働きながら副業の転売屋で荒稼ぎする青年がやがて身バレ、身辺で不審な出来事が続き、やがては顔の見えない相手から命を狙われることになる。
誰にも感情移入はできない、とても胸クソの悪い物語ではあるけれど、十分に現実でもあり得そうなどんよりした恐ろしさ。手っ取り早く大金を稼ぐためなら手段も理屈もない主人公にもなにかしら彼なりの筋はあるのかもしれないし、彼を狙う一味の純粋な憤りであったり、内側にこもった怒りとも恨みともつかない感情、ただ負の感情に乗ってしまう単純さ。不条理を描いた物語や現実は古今東西起こっていたにしても、目に見える現実として報じられたり垣間見られる闇を「今どきは」で片付けてはいけないんだろうなと思う。狂気はそのへんに転がっている。
窪田正孝の皮膚の薄さが非常にいい感じ。